シマダ機工 有限会社 [マシニング加工.com]品質マニュアル

8.1 一般

  1. 管理責任者および各部門長は,以下の目的で測定改善プロセスを計画し、実施する。この測定改善プロセスの流れを「図表8-2測定分析改善フロー図」に示す。
    1. 製品要求事項への適合性を実証する
    2. 品質マネジメントシステムの適合性を確実にする
    3. 品質マネジメントシステムの有効性および効率を継続的に改善する
  2. 監視測定改善プロセスに適用可能な手法を図表8-1に示す。 これらの手法をどの程度使用するかを生産会議で討議し決定する。
図表8-1使用する手法
サブプロセス使用する手法
8.2.1 顧客満足の監視測定チェックシート(設計製造工程表☆顧客管理台帳☆不適合報告書
8.2.2 内部監査チェックシート(内部監査報告書☆是正処置要求書)
8.2.3 プロセスの監視測定作業日報のレビュー
管理図(設計製造工程表
8.2.4 製品の監視測定チェックシート(出荷検査記録
8.4 データ分析棒グラフ
折れ線グラフ
レーダーチャート
8.5 改善チェックシート(☆是正処置要求書☆予防処置提案書
思考プロセスの5つのツール
散布図
その他

8.2 監視測定

8.2.1 顧客満足(品質保証プロセス)

  1. 顧客満足とは,顧客要求事項を満たしているかどうかに対する顧客の受けとめかたであり,当社は品質マネジメントシステムの実力(パフォーマンス)を測定するために、顧客満足情報を監視する。
  2. 新規製品に関して以下の手順で情報を入手し、製品およびプロセスの改善に役立てる。
    1. 技術部は新規製品の設計試作後に顧客の評価を受け、この結果を「設計製造工程表」、「☆顧客管理台帳」に記入し,技術部長に提出する。(7.3.6参照)
    2. 技術部長は,「設計製造工程表」、「☆顧客管理台帳」を8.4(データ分析)に従って分析し,その結果を生産会議およびマネジメント・レビューに報告する。
    3. 生産会議およびマネジメント・レビューでは、分析結果を評価判定し、必要に応じ、予防処置および改善を指示する。
  3. 新規製品および継続製品に関して以下の手順で情報を入手し、製品およびプロセスの改善に役立てる。
    1. 各部門は顧客からの苦情を受付けし,関連部門に連絡し必要な処置を実施するとともに「☆不適合報告書」を作成し,技術部長に提出する。(7.2.3および8.3参照)
    2. 技術部長は,「☆不適合報告書」を8.4(データ分析)に従って分析し,その結果を生産会議およびマネジメント・レビューに報告する。
    3. 生産会議およびマネジメント・レビューでは、分析結果を評価判定し、必要に応じ、予防処置および改善を指示する。記録は設計製造工程表および「☆顧客管理台帳」に記録する。

8.2.2 内部監査

  1. 次の事項が満たされているか否かを明確にするため内部監査を実施する。
    1. 製品実現計画に適合しているか?
    2. ISO9001の要求事項に適合しているか?
    3. 当社が決めた品質マネジメントシステム要求事項へ適合しているか?
    4. 品質マネジメントシステムが効果的かつ効率的に実行され,維持されているか?
  2. 管理責任者は以下の手順に従って内部監査を計画し、管理する。
    1. 監査の対象となるプロセスおよび領域の状態,重要性,過去の監査結果を考慮して「年間監査計画表」を作成する。この「年間監査計画表」には,監査基準,範囲,頻度および方法も規定する。
    2. 監査員の選定および監査の実施は,内部監査員の力量をもつものが監査プロセスの客観性および公平性を確保して行う。
    3. 内部監査の状況及び結果を監視し,内部監査計画の有効性をマネジメント・レビューに報告する。
    4. 内部監査員は自分の仕事は監査してはならない。
  3. 監査の計画,実行,報告,記録は以下の手順に従って行う。
    1. 監査計画…「年間監査計画表」で指名された監査リーダーは,監査の対象となる業務及び領域の状態,重要性,過去の監査結果を考慮し,標準チェックリストに追加質問事項を記入したチェックリストを準備する。
    2. 監査の実施…監査リーダーは,チェックリストに従って監査を行う。また、内部監査における適合のレベル及びそれに対する処置は図表8-3による。
    3. 監査報告…監査リーダーは,監査終了後,チェックリストに記載した不適合を監査報告書の各欄に転記し,重大な不適合に対しては,「☆是正処置要求書」の番号,軽微な不適合に対しては修正の内容,観察に対しては対応の方向性を記入し,被監査部門の同意を得る。
      被監査部門と合意が得られない項目に関しては「内部監査報告書」の特記事項欄に記載する。
      監査報告書には,監査結論として,被監査部門の品質マネジメントシステムの実施状況に対する評価を記入する。
      被監査部門の責任者は,監査で指摘された問題点を修正し,結果を記入した後,「内部監査報告書」を管理責任者に提出する。
    4. 是正処置の要求…監査リーダーは,被監査部門の同意を得た重大な不適合に対し,「☆是正処置要求書」を起草し,管理責任者に提出する。 被監査者は,是正処置を要求された場合,「☆是正処置要求書」の手順に従って,是正処置を実行し,その実施状況及び結果を管理責任者に報告する。
    5. 監査記録の保管…管理責任者は,内部監査報告書,監査チェックリスト,「☆是正処置要求書」を保管する。
  4. 是正処置…被監査部門の責任者は,「☆是正処置要求書」を用いて監査で検出された不適合の原因すべてを遅滞なく速やかに除去し,その結果をマネジメント・レビューで報告する。
  5. フォローアップ…監査のフォローアップとして,実施した修正および是正処置を次回監査などで検証し,検証結果を報告する。
  6. フォローアップが必要な要処置事項が出た場合は,「_全体総括.mpp」ファイルにあるフォローアップリストに要処置事項、期限を盛り込んで処置を実施する。
表8-3内部監査の適合レベル
レベル内容処置
優秀(◎)マネジメントシステムの要求事項を満たしており,効果的に運営している-
適合(○)マネジメントシステムの要求事項を満たしている-
適用除外(−)被監査部門に要求事項に該当するプロセスが存在しない場合-
観察(△)システムの欠陥とはいえないが,計画や取り決めが一部守られていない
不適合は発見できないが,状況が整理・整頓されていなく,将来の不適合につながる可能性がある
不適合に関しては修正を実施する。
状況に応じて管理責任者は,是正処置,予防処置を要求できる。
不適合のフォローはチェックリスト上で行う。
不適合(×)マネジメントシステムの欠陥
-製品の不適合が監査中に発見された
-法規制等が遵守されていない
-計画や取り決めが実体とあっていない
-計画や取り決めが全く守られていない
是正処置を実施する。
不適合のフォローは「☆是正処置要求書」にて行う。

8.2.3 プロセスの監視測定

  1. プロセスの監視測定は,プロセスが計画を達成する能力があることを実証するために行い,計画通りの結果が達成できない場合には,適切にプロセスを修正し,必要に応じて生産会議で協議し是正処置を開始する。各プロセスの監視測定は、以下のように行う。
    1. 組織運営プロセス
      1. 図表4-1組織運営フロー図」の流れに沿って計画,実行される。
      2. 日々の状況は「作業日報」にて監視測定され、必要な処置を指示される。
      3. 大局的にマネジメント・レビューで経営者によって監視され,必要な処置を指示される。
    2. 製品実現プロセス
      1. 図表7-2製品実現プロセスフロー図」の流れに沿って計画,実行される。
      2. 各部門長はプロセスの状況や目標の達成度を監視し,必要に応じて,修正,分析,是正処置,予防処置し,その結果を生産会議およびマネジメント・レビューに報告する。
      3. 監視すべき製品実現のプロセスは表8-4に示す。
        表8-4 監視すべき製品実現のプロセス
        プロセス技術事務製造
        製品設計プロセス
        工程設計プロセス
        受注プロセス
        発注プロセス
        生産プロセス
        出荷プロセス
        計測管理プロセス
        継続的改善プロセス
    3. 特殊工程(スペシャルプロセス)
      1. 製造部門は特殊工程および、加工プロセスに関して「設計製造工程表」に基づき監視測定し,必要に応じて,修正,分析,是正処置,予防処置し,その結果を「設計製造工程表」に記録する。(7.5.2参照)

8.2.4 製品の監視測定

  1. 各部門は,製品要求事項が満たされていることを検証するために,「設計製造工程表」に従って製品の特性を監視測定する。
  2. 監視及び測定は、個別製品の実現の計画(7.1参照)に従って、製品実現の適切な段階で実施する。
  3. 各部門は,合否判定基準に適合した証拠がある場合,表8-5に示す記録を作成し維持保管する。
  4. これらの記録には,次プロセスへの引渡し、および顧客への出荷を正式に許可した責任者名を明確にし、記録する。
  5. 設計製造工程表」で決めたことが問題なく完了するまでは,試作品および製品の納品は行わない。 ただし,要求事項に対応し顧客または管理責任者が了承した場合,規定された活動が完了する前でも試作品または製品を納品することができる。
表8-5製品の監視測定
試験・検査担当部門プロセス試験,検査内容記録
試作試験技術部製品設計機能設計製造工程表
試作試験技術部工程設計外観,寸法測定設計製造工程表
受入検査事務部生産品名,数量,仕入先確認内容納品書,検査成績書,☆不適合報告書設計製造工程表☆仕入先管理台帳
生産工程監視製造部生産全数外観,抜取りで代表寸法測定設計製造工程表
出荷検査事務部出荷ケース毎の現品票確認出荷検査記録設計製造工程表
その他検査事務部品質保証苦情等に対応した各種検査☆不適合報告書☆顧客管理台帳

8.3 不適合製品の管理

  1. 製造部および事務部は,不適合製品の誤使用および不適合製品の引渡しを防止するため,不適合製品を識別し,管理する。
  2. 不適合品の管理手順および責任権限を以下に示す。
    1. 製造担当者および事務部は不適合製品を検出した場合,「7.5.3識別およびトレーサビリティ」に従って識別する。
    2. 社内の責任によって発生した不適合に関して,製造担当者および事務部は,次のいずれかの方法で不適合製品を処理する。いずれの場合も管理責任者の承認を得てから実施のこと。
      1. 手直し:
        調整,交換,追加などにより,要求事項を満足する状態にする。
      2. 特別採用:
        要求事項を満たしていない製品を管理責任者または顧客の承認により出荷する。
        承認の記録は設計製造工程表に格納すること。
        不適合の識別マーキング等の要求が顧客よりなされた場合は、記録を残すこと。
      3. 廃棄:
        使用不可能な状態にして,廃棄する。
      4. 転用:
        限度見本,評価試験用,社内使用などに転用する。
      5. 返却:
        仕入先への返却
    3. 仕入先の責任によって発生した不適合に関しては,事務部は「☆不適合報告書」を仕入先に発行し,修正させる。記録は「作業日報」、「設計製造工程表」、「☆仕入先管理台帳」に記録する。
    4. 8.5.3(予防処置)に従い、「☆予防処置提案書」を作成してその不適合による影響、または起こりうる影響に対して適切な処置をとること。
    5. 不適合を処置する場合には,不適合の性質,特別採用を含む処置を「作業日報」、「☆不適合報告書」,「設計製造工程表」,「出荷検査記録」に記録する。
    6. 不適合を修正した場合には,再検証を行い,要求事項への適合を確認し,その結果を「作業日報」、「☆不適合報告書」、「設計製造工程表」、「出荷検査記録」に記録する。
    7. 各部門は,不適合処置の記録の「8.4 データ分析」に従って分析し,生産会議で内容および影響について検討し,必要な場合「☆是正処置要求書」を発行する。
  3. 顧客への引渡し後に製品の不適合が検出された場合には,以下の手順に従って処置する。
    1. 事務部は,関連部門の協力を得て,不適合の内容に応じて,顧客工程内での選別, 代替品の送付,顧客工程内での修正,赤伝票処理などを行う。
    2. 管理責任者は,生産会議において不適合内容を協議し,「☆是正処置要求書」を発行する。(8.5.2参照)記録は「作業日報」、「設計製造工程表」、「☆顧客管理台帳」に記録し、維持する。

8.4 データ分析

  1. データ分析の目的を以下に示す。
    1. 品質マネジメントシステムの適切性および有効性を実証する。
    2. どこで品質マネジメントシステムの有効性を継続的改善できるかを評価する。
  2. 管理責任者および各部門長は,図表8-6に示すデータを収集し分析する。
  3. 実行責任者は,分析結果を取りまとめ,生産会議およびマネジメント・レビューで報告する。経営者または管理責任者は分析結果に基づいて,是正処置および予防処置の開始を各部門に指示する。
図表8-6 データ分析
分析項目収集データ実行責任者用いる手法
顧客満足-☆顧客管理台帳
-☆不適合報告書
技術部長-棒グラフ(☆顧客管理台帳参照)
製品要求事項への適合性-設計製造工程表
-作業日報
-出荷検査記録
製造部長-不適合、不良、オシャカなどの検索キーワード数
予防処置の機会を得ることを含む
プロセスと製品の特性および傾向
-目標に関する記録
-市場情報
-設計製造工程表
-作業日報
管理責任者-仕損費
-棒グラフ
仕入先(供給者)-☆不適合報告書
-☆仕入先管理台帳
事務部長-棒グラフ(☆仕入先管理台帳参照)

8.5 改善

8.5.1 継続的改善

各部門は,品質方針,品質目標,監査結果,データ分析,是正処置,予防処置,マネジメント・レビューを通じて,品質マネジメントシステムの有効性および効率を継続的に改善する。

8.5.2 是正処置

  1. 各部門および仕入先は,不適合の再発防止のため,不適合の原因を除去する処置をとる。
  2. 是正処置は、全ての不適合に対して行うのではなく,ルールや仕組みに問題があり、これらを直さなければ再発する可能性があり、その影響も大きい不適合に対して行う。 このために、以下の手順に従って是正処置を開始する。
    1. 管理責任者は,生産会議において不適合状況の報告をうけ,是正処置が必要と判断した場合,実行責任者および完了期限を決め,「☆是正処置要求書」を発行する。
    2. 内部監査リーダーは,内部監査において重大な不適合で是正処置が必要と判断した場合,「☆是正処置要求書」に状況,実行責任者名,是正処置期限を記入し,被監査部門の責任者に渡す。
  3. 是正処置は、以下の手順に従って行う。
    1. 不適合の内容確認
      各部門は、「☆是正処置要求書」の不適合内容欄に不適合の状況を明確に記入する。
    2. 不適合原因の特定
      各部門は,不適合の原因を特定し,「☆是正処置要求書」に記入する。この際,何故,何故,何故を繰り返し,原因の要素(人,設備,手順,基準,インプット)を決める。更にその要素に展開し,真の原因を追究し記入する。
    3. 再発防止策の策定
      各部門は,原因に対応した対策を「☆是正処置要求書」に記入する。
    4. 処置の決定および実施
      各部門は,不適合の影響と原因を勘案し,是正処置の実施を決定する。
    5. 処置結果の記録
      各部門は、是正処置の実施結果を「☆是正処置要求書」に記入する。この際,対策の効果の有無,状況等も記録する。
    6. 活動の評価判定(有効性のレビュー)
      管理責任者は,「☆是正処置要求書」各欄の記入内容の妥当性を確認し,問題がない場合終了を承認する。必要な場合には,再度,原因究明および対策の実施を指示する。
      管理責任者および実行責任者は,マネジメント・レビューで是正処置の実施状況および結果を報告する。
      レビューの対象は、実施した活動の有効性である。

8.5.3 予防処置

  1. 不適合又は問題が発生する可能性がある場合に,予防として,その原因を除去するために行う処置を予防処置という。
  2. 予防処置を,問題の影響に見合うものにするため、管理責任者は,生産会議において,プロセスと製品の分析結果,顧客状況などを考慮し,不適合に発展する可能性があると判断した場合に関連する部門に予防処置を開始させる。
  3. 予防処置は以下の手順に従って行う。
    1. 潜在的不適合の特定
      各部門は,不適合の内容を確認し,「☆予防処置提案書」を作成する。
    2. 潜在的不適合の原因特定
      各部門は,問題の原因を特定し,「☆予防処置提案書」に記入する。この際,何故,何故,何故を繰り返し,原因の要素(人,設備,手順,基準,インプット)を決める。更にその要素に展開し,真の原因を追究し記入する。
    3. 予防処置の策定
      各部門は,問題の原因と影響を吟味し,必要な対策を決め「☆予防処置提案書」に記入する。
    4. 予防処置開始の決定および実施
      各部門は,予防処置の開始を決定する。予防処置を行う場合,各部門は,手順書,教育訓練,必要な記録などを決め,実行に移す。
    5. 予防処置結果の記録
      各部門は,予防処置を実施した場合には,その結果を「☆予防処置提案書」に記録する。
    6. 予防処置活動の有効性のレビュー
      管理責任者は,予防処置を実施した場合には,一連の活動の妥当性を評価し「☆予防処置提案書」に記入する。
      管理責任者は,予防処置の結果に問題のある場合には,予防処置のやり直し指示することができる。
      レビューの対象は、実施した活動の有効性である。

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Last-modified: 2011-02-07 (月) 13:55:31 (2868d)